シズベル創業者への賛辞 / Access Advance による HEVC/VVC 統合の動き / Onesta と BMW、米独の域外紛争で和解 / 新しい「保護主義的」PTAB 基準の導入 / ほか多数

カテゴリ
週刊まとめニュース
日付
2026年3月16日

Sisvel Insights 週刊まとめニュースの最新号へようこそ。この 7 日間で目に留まった SEP の世界に影響するニュース、分析、データポイントをまとめてお届けします。

** ここをクリックすると、毎週月曜日に本ニュースレターを直接メールで受け取ることができます **

先週、シズベル創業者の Roberto Dini が 80 歳の誕生日を迎えました。本稿ではこの機会に、同氏の卓越した功績に改めて敬意を表します。Dini 氏がシズベルを創設した当時、連邦巡回控訴裁判所はまだ運用を開始しておらず、また Marshall Phelps 氏の IBM の知的財産責任者への任命や、『Rembrandts in the Attic(屋根裏のレンブラント)』の刊行、Intellectual Ventures の創設など、知的財産の収益化の歴史において画期的な出来事が起こるのはいずれもまだ先のことでした。そうした中、Dini 氏の先見性は際立っていました。強力な特許をベースにビジネスを構築することが十分可能であるばかりか、それこそがイノベータによる継続的な研究開発を支える効果的な方法となり得ることに気づいていました。1982 年のイタリアにおいて、そうしたビジョンは極めて先進的であったと言えるでしょう。

それ以来、Dini 氏は数々の業績を残してきました。シズベルの MPEG オーディオプログラムおよび DVB-T2 プールの成功、EU の知的財産エンフォースメント指令を利用した侵害者との交渉促進、Sisvel Technology の設立などはその代表例です。

シズベルは過去 43 年間にわたり、ライセンサーパートナーに数十億ドル相当のロイヤリティを還元してきました。その資本の多くは、巡り巡ってまた研究開発に再投資され、さらなるイノベーションを創出につながっています。Dini 氏は現在も引き続き、変化の激しい技術市場に対応しながら、事業の成長と進化をけん引しています。

そのほか、Access Advance が Via Licensing のビデオプログラム買収を受け、HEVC/VVC の統合特許プール創設に向けて特許権者の承認を求めていることが明らかになりました。この取引については、Via のライセンサーに事前に知らされていなかった点も注目されています。また、不実施主体である Onesta が BMW に対してドイツにおける米国特許の行使を求めていた注目の紛争は、和解により決着がつきました。一方、USPTO が公表した新たな覚書が波紋を呼んでいます。同覚書では、当事者系レビューおよびポストグラントレビューの開始可否を判断する際、中小企業かどうかだけでなく米国内の設備と投資も考慮の対象となる方針が示されました。これに対し、一部からは「保護主義的」との批判もあがっています。

以下に紹介する記事は、内容に賛同しているためではなく、指摘する価値がある注目すべき情報と思われるため取り上げていることをご了承ください。

マーケット

Via LA のビデオ関連プログラム買収を受け、Access Advance は、HEVC と VVC を統合した特許プールサービス提供に向け、特許権者に承認を求めています。詳細はこちら(IAM) 🔒

Avanci は、Via LA で長年要職を務めてきた Jane Bu 氏をライセンス担当シニアバイスプレジデントに任命しました。詳細はこちら(Avanci プレスリリース)

中国のスマートフォンメーカーである Honor は、Via LA の AAC 特許プールのライセンスを取得しました。詳細はこちら(Via LA プレスリリース)

法務関連

OnestaQualcomm と和解し、同 NPE がドイツで BMW に対して提起していた米国特許の域外適用に関する訴訟を決着させました。詳細はこちら(ip fray)。🔒Bardehle Pagenberg プレスリリースも参照

AsusOPPO との 5G 関連訴訟において、ミュンヘン地方裁判所でも敗北を喫しました。詳細はこちら(ip fray) 🔒

Huawei は、ビデオ関連の特許を巡り、Meta に対して UPC で新たな訴訟を提起しました。詳細はこちら(ip fray)

UPC のマンハイム支部と英国・ウェールズ高等法院は、Amazon 対 InterDigital の紛争で新たな命令を出しました。詳細はこちら(ip fray) 🔒

CAFC は、Samsung に対して主張されていたものの無効化された 5G 標準必須特許について、その復活を認めることに慎重な姿勢を示しています。詳細はこちら(Law360)🔒

政策と意見

新しい USPTO の覚書では、中小企業かどうかだけでなく国内の設備と投資の有無も、当事者系レビューおよびポストグラントレビューの開始可否の判断において、考慮の対象となるとされています。詳細はこちら(USPTO の覚書)Baker Hostetler JD Supra および PatentlyO も参照

ブラジルの競争当局は、すでに和解が成立している 5G 標準必須特許紛争に関連した現在進行中の調査において、Ericsson と Motorola に詳細な情報の提供を求めました。詳細はこちら(MLex) 🔒

インドが 6G 分野でリーダーシップを確立するためには、標準必須特許政策でイノベーション促進、特許権保護かつライセンサー保護を採用する必要があります。詳細はこちら(Jim Harlan LinkedIn)

UPC は複数の国や地域にわたる侵害を裁定する管轄権を有する場合がありますが、その決定の有効性は、実際に執行が求められる各国の執行制度に左右されます。詳細はこちら(Matthieu Dhenne、Kluwer Patent Blog)

Thom Tillis 上院議員と Darryl Issa 下院議員の引退により、米国議会において知的財産政策の問題に積極的な関心を持つ議員は一層少なくなる見通しです。詳細はこちら(MLex) 🔒

戦略と分析

シズベルは、創業者 Roberto Dini の 80 歳の誕生日に際し、時代を先取りした知財価値創出の先駆者である同氏を称えました。詳細はこちら(Sisvel Insights)

深圳で開催された第 4 回 IP Forefront ICT Forum で、中国の特許リーダーたちは、コネクティビティ分野の標準必須特許およびライセンスに関して、透明性の向上が必要であることを強調しました。詳細はこちら(Sisvel Insights)

Ericsson はビデオコーデック開発において長年のリーダーであり、ライセンス供与はこの分野への投資を継続させるうえで不可欠です。詳細はこちら(Thomas Choi & Rickard Sjöberg、Ericsson Patents and Licensing)

関連する投稿

すべて表示
透明性の高いランニングロイヤルティ料率の意義 / シズベル IoT 契約に Quectel が合意 / 統一特許裁判所控訴院が CJEU の域外ガイダンスを要請 / 米国標準必須特許訴訟で判断の時迫る / ほか多数
Sisvel monogram週刊まとめニュース

透明性の高いランニングロイヤルティ料率の意義 / シズベル IoT 契約に Quectel が合意 / 統一特許裁判所控訴院が CJEU の域外ガイダンスを要請 / 米国標準必須特許訴訟で判断の時迫る / ほか多数

詳細はこちら
Wilus、Askey に対する米国での差止命令を請求 / Ericsson、初めての IoT 訴訟で Verifone を標的に / 英国での Qualcomm 訴訟が取り下げ / ドイツ有力判事が SEP を語る / ほか多数
Sisvel monogram週刊まとめニュース

Wilus、Askey に対する米国での差止命令を請求 / Ericsson、初めての IoT 訴訟で Verifone を標的に / 英国での Qualcomm 訴訟が取り下げ / ドイツ有力判事が SEP を語る / ほか多数

詳細はこちら
米国政府は再び差止命令を後押し / Nokia、Paramount/Warner との紛争において英国の料率設定を受け入れ / ZTE、FRAND 独禁法訴訟で勝利 / Wilus の訴訟の重大な影響 / ほか多数
Sisvel monogram週刊まとめニュース

米国政府は再び差止命令を後押し / Nokia、Paramount/Warner との紛争において英国の料率設定を受け入れ / ZTE、FRAND 独禁法訴訟で勝利 / Wilus の訴訟の重大な影響 / ほか多数

詳細はこちら

お問い合わせ

関心のある分野