透明性の高いランニングロイヤルティ料率の意義 / シズベル IoT 契約に Quectel が合意 / 統一特許裁判所控訴院が CJEU の域外ガイダンスを要請 / 米国標準必須特許訴訟で判断の時迫る / ほか多数

カテゴリ
週刊まとめニュース
日付
2026年3月09日

Sisvel Insights 週刊まとめニュースの最新号へようこそ。この 7 日間で目に留まった SEP の世界に影響するニュース、分析、データポイントをまとめてお届けします。

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特許ライセンス契約の望ましい成果として、透明性と予測可能性が挙げられることが少なくありません。シズベルの上級法律顧問である Christine Walmsley-Scott が執筆し、先週公開された記事では、パテントプールを通して実施される統一的ランニングロイヤリティが、こうした成果を実現する有効な手段の 1 つであると解説されています。

Walmsley-Scott はその説得力のある記事の中で、ランニングロイヤリティ料率がもたらす利点について概説しています。例えば、当て推量が排除されることで実施者にはコストの確実性がもたらされ、ライセンサーは現実の市場活動に沿った安定した収益を得られるようになります。また、ホールドアウトを行うインセンティブが大幅に低減されます。さらに、裁判所と調停者は比較事例を評価しやすくなり、訴訟において機密性の高い売上データを広範に開示する必要性も大きく減らすことができます。ライセンサー、ライセンシー、政策立案者のいずれにとっても、一読の価値がある記事といえるでしょう。

そのほか、シズベルはモジュールメーカーの Quectel との契約締結を発表しました。この契約により、同社の顧客はシズベルのセルラー IoT プールが提供するライセンスにより効率的にアクセスできるようになります。また一方、統一特許裁判所(UPC)の控訴院は、欧州連合司法裁判所に初めて付託を行い、域外管轄権に関する論争の的となっている問題に関連して、一連の質問を提示しました。米国では、標準必須特許(SEP)訴訟における差止命令という厄介な問題について、国内の議論が激化していることも報道されました。

以下に紹介する記事は、内容に賛同しているためではなく、指摘する価値がある注目すべき情報と思われるため取り上げていることをご了承ください。

マーケット

シズベルQuectel は、モジュールサプライヤである Quectel の顧客がシズベルのセルラー IoT プールライセンスに効率的にアクセスできるようにする契約を締結したことを発表しました。詳細はこちら(Sisvel Newsroom)

Avanci は、特許権者 10 社と組み、Mercedes-Benz をライセンシーとして、Wi-Fi 6 車載プログラムをスタートさせました。詳細はこちら(IAM) 🔒

中国は現在、1 ドルの IP ロイヤリティに対しておよそ $4 ~ $5 を支払っており、10 年前に、1 ドルの収入当たり $20 を支払っていた状況と比べると大きく改善しました。詳細はこちら(Ryan Featherston、CSIS ブログ)

WIPO が発表した新しいデータによると、ICT 分野がけん引し、2025 年の特許協力条約(PCT)の出願件数がさらに増加したとのことです。詳細はこちら(WIPO プレスリリース)

法務関連

UPC の控訴院が、欧州連合司法裁判所への初めての付託において、域外管轄権に関連する訴訟に関する指針を要請しました。詳細はこちら(Juve)UPC 控訴院命令(3 月 6 日)も参照

Wilus は、Samsung および Askey 両社に関する FRAND ライセンス義務の一時停止に関し、テキサス州東部地区における部分略式判決の動議を提出しました。詳細はこちら(ip fray) 🔒

Philips は、長年にわたる Quectel との米国における特許紛争を、統一特許裁判所での審理に拡大しました。詳細はこちら(IAM) 🔒

Meade 判事担当の Amazon 対 InterDigital の高等法院の審理において、英国の裁判所と統一特許裁判所との間に軋轢が続いていることが明らかとなりました。詳細はこちら(ip fray) 🔒

政策と意見

透明性の高いランニングロイヤリティ料率を設定するパテントプールは、ライセンスエコシステムにとって有益で、新興市場に明確さと予見可能性をもたらします。詳細はこちら(Sisvel Insights)

諸外国の裁判所が標準必須特許訴訟での差止命令を積極的に認めるなか、米国は同様の方向に進むべきか、難しい決断を迫られています。詳細はこちら(MLex) 🔒

大手テクノロジー企業と自動車業界を代表する利害関係者の団体が、特許差止命令に歯止めをかけるよう、ブリュッセルでロビー活動を行っています。詳細はこちら(MLex) 🔒

標準必須特許ライセンスでは、公平な競争の場が確保されるべきです。ただし、一方の目から見て契約に消極的とみなされる姿勢が、別の目から見ると規律あるリスク管理と映ることがあります。詳細はこちら(Sonja London、LinkedIn)

現在、下院の知財小委員会議長を務めるカリフォルニア州共和党議員の Darrell Issa 議員は、次の選挙には出馬しない意向を示しています。詳細はこちら(POLITICO)

戦略と分析

技術的な侵害の有無ではなく手続き戦略こそが、現代の標準必須特許紛争における決定的な要因になりつつあり、この点は、Amazon 対 InterDigital 訴訟によって端的に示されています。詳細はこちら(Nisith Desai Associates、Lexology)

ミュンヘン地方裁判所による先日の判決を踏まえると、実施企業は、英国における料率設定訴訟が経済的に実行可能な差止回避戦略かどうかを、慎重に検討する必要があります。詳細はこちら(CMS)

基地局関連特許の二次市場が活発な状況を呈しており、その多くは標準必須特許としても宣言されています。詳細はこちら(IAM) 🔒

6G 技術スタックのどのレイヤーが次世代ワイヤレスネットワークの制御を左右するのかについて、重大な議論が浮上しつつあります。詳細はこちら(Jim Harlan LinkedIn)

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