EU 技術移転ガイドライン公開 / 中国の規制が域外判決を対象に / Wilus の新たな Wi-Fi 訴訟 / シズベルの POS にライセンサー 3 社が参加 / ほか多数
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欧州委員会は、ライセンスに関する二つの重要な枠組みである、技術移転一括適用免除に関する規則(TTBER)と技術移転ガイドライン(TTG)の改訂版をを公開実施しました。
昨年夏に公開された草案からの注目すべき相違点として、最終的なガイドラインの文言はライセンス交渉グループ(LNG)の免責を明記するまでには至っていませんが、欧州委員会は LNG に対して一定の理解を示しているようです。一方、パテントプールに対する慎重な見方が高まったことは、その義務を規定する条項のいくつかの変更からうかがえます。
もっとも、その文言のトーンにもかかわらず、実務への影響は限定的とみられます。優良なパテントプールは、大部分がこれまでどおり機能する一方、LNG については、特に米国の規制当局からの明確な反対姿勢もあり、軌道に乗せるのは難しくなるかもしれません。
その他の政策関連のニュースとしては、中国国務院が、外国政府による不当な域外管轄権に対抗するため、新たな規制を公布しました。これにより、中国当局は域外の裁判所命令に対抗するための手段を得ることになります。本規制は主に、中国企業を対象とする外国の制裁に対処することを目的とするものですが、オブザーバーは、国境を越えた特許紛争や料率算定判断へも適用される可能性を指摘しています。この規制が実際にどのように使用されるか、今後の動向が注目されます。
そのほか、Wilus がテキサス州東部地区連邦地裁において、TP-Link に対して Wi-Fi 6 特許侵害の申し立てを行いました。また、シズベスの POS ライセンスプログラムに、新たにライセンサーとして、BlackBerry、JVCKENWOOD、SK Telecom の 3 社が加わりました。
以下に紹介する記事は、内容に賛同しているためではなく、指摘する価値がある注目すべき情報と思われるため取り上げていることをご了承ください。
マーケット
シズベルの POS パテントプールに、新たにライセンサーが 3 社(BlackBerry、JVCKENWOOD、SK Telecom)加わりました。詳細はこちら(Sisvel Newsroom)
Ericsson は、第 1 四半期のライセンス収入が 31 億 SEK と発表しています。為替レートの影響により有機的な成長が一部相殺されたため、わずかに減少が見られました。詳細はこちら(Ericsson 投資家向け情報)。IAM も参照 🔒
中国のスマートフォン企業 Transsion は、SEP ライセンス紛争が複数進行している中、2025 年末に特許ロイヤリティ引当金を増額しました。詳細はこちら(IAM) 🔒
Via LA は、Sony が Qi 無線パテントプールの新たなライセンサー兼ライセンシーとなったと発表しました。詳細はこちら(ip fray)
大型トラックメーカーの PACCAR は、ミュンヘンでの裁判が始まる直前に、Avanci のライセンサー 2 社との紛争を解決しました。詳細はこちら(ip fray)
法務関連
Wilus は、ネットワーク機器メーカーの TP-Link が Wi-Fi 関連の米国特許を侵害しているとして、提訴しました。詳細はこちら(ip fray) 🔒
Samsung と Askey は、悪意のある交渉戦術をとる実施者が RAND コミットメントの恩恵を得るべきではないと主張する Wilus の主張に対し反対書面をを提出しました。詳細はこちら(ip fray)
Panasonic は、AAC 特許に基づき、ブラジルにおいて HMD Global に対する仮差止命令を勝ち取りました。詳細はこちら(ip fray) 🔒
大手テクノロジー実装企業やストリーミング企業を代表する団体は、英国最高裁判所での審議が行われる前の段階で、Tesla 対 InterDigital 訴訟への参加許可を求めました。詳細はこちら(ip fray)
政策と意見
欧州委員会は、TTBER および TTG の改訂版を公開しました。この改訂版はパテントプールの精査強化を示唆していますが、LNG の免責を認めるまでには至っていません。詳細はこちら(欧州委員会)。MLex (1) 🔒、MLex (2) 🔒、および ip fray も参照
中国の新たな規制により、国務院は、域外へ不当な影響力を持つとみなされる外国の法的判決の遵守を禁止できる権限を持つことになります。詳細はこちら(ip fray) 🔒。MLex も参照
米国司法省による独占禁止の監視は、少なくとも当面の間は、LNG の発展を世界中で抑制することになります。詳細はこちら(IAM) 🔒
規格重視の技術ポートフォリオについてクライアントに助言を与える立場にある専門弁護士は、システムに負荷をかけている FRAND 条件の断絶の詳細を明確に把握することが不可欠です。詳細はこちら(IP Watchdog)
実施者が現在の経済状況で競争力を維持するためには、規格策定への積極的な関与がが重要だと、Vestel の IP 責任者は述べています。詳細はこちら(ip fray)
戦略と分析
最近発表されたシズベルと世界知的所有権機関(WIPO)との新たな協力は、必須性の第三者検証に光を当てています。詳細はこちら(IP Watchdog)
主要学術誌において、Sisvel Tech の専門家が AI を活用した動画コーデック効率向上について解説する論文が掲載されました。詳細はこちら(Sisvel Insights)
GreyB の新たな HEVC 概要レポートでは、複数のプールと二社間ライセンスが数多くの標準必須特許を管理する、細分化が進んだ現在の状況が示されています。詳細はこちら(IAM) 🔒
ミュンヘン地裁による Dolby 対 Roku 訴訟の判決からは、ドイツの SEP 訴訟で暫定的な救済措置を勝ち取るための教訓が読み取れます。詳細はこちら(IAM) 🔒
米国司法省の最新の声明は、知的財産と競争法に関するバランスの取れた一貫したアプローチを示しています。詳細はこちら(Wiley)
統一特許裁判所の支部ごとの勝訴率は、ミュンヘンが最も高く、パリが最も低いことが、新たな調査によって明らかになりました。詳細はこちら(Clarivate Intellectual Property)
