シズベルの新任顧問弁護士の紹介

カテゴリ
ライセンスに関する見解
日付
2024年5月07日

Steve Jedlinski が知財分野でのキャリア、陪審員への特許の説明方法、訴訟経験が紛争の法廷外解決にどう役立つかについて語りました。

3 月、シズベルは Steve Jedlinski を顧問弁護士に任命し、経営幹部チームに新たなメンバーを迎えました。Steve は 15 年以上の弁護士経験を経て、直近では Holland & Knight のシカゴ拠点知財部門でエクイティパートナーを務めていました。

H&K 在籍中の 10 年以上にわたり、Steve は複雑な知的財産および技術関連案件における訴訟弁護士として高い評価を得るとともに、取引および戦略アドバイザーとしても引く手あまたの存在でした。

就任からわずか 2 ヵ月で Sisvel Insights のインタビューに応じた Steve は、知財関連紛争において双方の立場を経験してきたことで、技術紛争の複雑さを整理し、利害関係者の最善の利益にかなう戦略的な商業的解決策を見出す手助けになっていると語りました。また、社内の法務プロセスやライセンスサービスの改善に向けた今後の重点事項についても語りました。

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長年の弁護士経験の後に、なぜ顧問弁護士に転身することを決めたのですか。

シズベルに魅力を感じたのは、日々の業務の中心が知的財産である組織の一員になれるという点でした。シズベルは、イノベータが生み出した発明の価値を実現することを支援するという、洗練された理念を掲げる組織です。シズベルはさまざまな先端技術分野で事業を展開しており、成長が期待される領域に多くの機会があると考えています。それは非常に魅力的なことです。

さらに、共通のビジョンに向かって一体となって進むチームの中で、目に見える形で貢献できることに強く惹かれました。これは法律事務所では必ずしも得られる環境ではありません。最後に、私は以前の職務を通じてアメリカでシズベルのメンバー数名と面識があり、一緒に仕事をしたこともあるため、今回、尊敬するプロフェッショナルたちとより緊密に連携できるのは大きな機会だと感じています。

この 2 ヵ月間で実感したのは、シズベルには非常に優れた法務部門があり、高い能力を持つ専門家たちがそろっているということです。

ご自身の経歴と、どのように知財分野に関わるようになったのかを教えてください。

3 度の膝の手術を乗り越えた後、私はノースウェスタン大学で生体医工学(BME)を専攻しながら、大学のサッカーチームでもプレーしていました。大学卒業後は医学部に進学し、最終的には整形外科医になることを目指していました。しかし、複数のプロスポーツチームで整形外科医を務めていた卒業生を含む医療従事者との会話を通じて、その進路を見直すきっかけが生まれました。

医師として成功を収めた人物が、その職業の現状に懸念を示すのを聞いて、私は立ち止まり、他の選択肢を模索し始めました。その頃には研究室での経験も積んでおり、よりスピード感のある環境を求めている自分に気づいていました。幸運にも、弁護士をしていた家族の友人が、自身の事務所の弁理士を紹介してくれたことで、この分野に興味を持つようになりました。

大学卒業後、原告側の集団訴訟を専門とする法律事務所で 1 年間勤務し、重要かつ複雑な訴訟案件に触れる中で、法科大学院に進学する自信を得ることができました。在籍中には、 Price 対 Philip Morris 訴訟に関与しました。この訴訟はライトシガレットに対する独特な虚偽広告の主張を中心とし、イリノイ州史上最大級の陪審評決の 1 つに繋がりました。

このような高度で重要な訴訟への関与に加え、BME の学習で得た技術的素養と大学スポーツで培った競争心により、「自分にもできる」と実感するようになりました。

法律事務所勤務時代には、どのような業務に注力していましたか。

法科大学院卒業後は、小規模なブティック型の知財事務所に入所し、特許出願業務を中心に、戦略的な助言や多少の訴訟業務も経験しました。こうした実践的な経験に加え、戦略的な特許ポートフォリオ構築に精通した先輩方からの指導を受けたことで、現在も活用している強固な特許の基礎が築かれました。

その後、Holland & Knight に移りました。当初は特許訴訟を主軸にしていましたが、次第に複雑な技術紛争全般に業務範囲を広げていきました。

法律事務所勤務時代には、クライアントとの信頼関係を深め、戦略的アドバイザーとしての地位を築くことを最優先に取り組んでいました。クライアントの事業内容、課題、目標を徹底的に理解しようと努め、その結果、あらゆる課題に対応する社外顧問弁護士として信頼を得ることができました。このアプローチが功を奏し、最終的にはエクイティパートナーにまで昇進することができました。

訴訟業務の中で特に好きだった点は何ですか。また、サッカーの経験は法廷に向けた準備に役立ちましたか。

歯科用チェア、携帯電話、がん治療薬など、どのような案件でも、その詳細を深掘りする過程がとても好きでした。事実関係を丹念に調査し、証人尋問によってその主張の背後にある真実を引き出すことに大きな誇りを感じていました。「探偵」と呼んでくれる人もいて、私はそれを誇りに思っていました。

サッカーの競技経験の中には、訴訟において非常に役立った側面がいくつかありました。重要な局面の前には心と体を落ち着かせ、心拍数を整える時間と空間を確保することの大切さを学びました。それによって、最高のパフォーマンスができるのです。また、サッカーの試合と法的紛争の両方に共通して言えるのは、チームワークが不可欠であるということです。最も弱い部分がチーム全体の力となります。チーム全体でベストな結果を出すには、仲間のやる気を引き出す方法を見つけなければなりません。

訴訟担当弁護士としてのご経験は、紛争を法廷外で解決する方法に通じているということでしょうか。

そのとおりです。私の業務の大半は特許問題に関する弁護でした。そのため、特許権者からの差止請求やライセンス要求への対応、そしてもちろん訴訟案件の処理も数多くありました。私は、クライアントが事業を継続しながら、知的財産権者に公正な報酬を提供できる戦略的なビジネスソリューションを模索することに常に注力してきました。

この業務の大部分は、訴訟が提起されていない状況で行われます。反論文書の送付、私的仲裁、調停、その他の裁判外紛争解決手続きなどが含まれます。一方で、特許権者側としてライセンス交渉、特許取得、訴訟といった分野で貴重な経験も積んできました。

双方の意思決定の背景にある要因を理解していることで、訴訟に頼らずに紛争を解決するための創造的な方法を見出すうえで、その知識は大きな価値があると思います。

陪審員に対して複雑な問題を説明する機会も多かったと伺っています。その際、どのように対応されていたのですか。

よく見かける弁護士にとっての最大の誤りは、適切な導入を行わずにいきなり詳細に踏み込んでしまうことです。当事者の心に響くテーマやストーリーは何かを一歩引いて考え、必要最小限の情報に絞ることが重要です。裁判では限られた時間内に多くの情報を伝える必要があるため、常に資料を見直しては何度も削るという作業が求められます。

どのようなメッセージが効果的かについては、最終的には直感を信じるようになりました。裁判後に陪審員と話すと、何が響いたのか意外なことが分かることもあります。ただし、発明にまつわるストーリーはしばしば非常に重要です。ガレージで 1 人開発に打ち込む発明者や、30 年間研究室に向き合う研究者の姿などは、聞き手に響く強いストーリーになります。

こうした原則は、日々のクライアント対応に役立つだけでなく、知財の価値を社会に伝える際にも役立っています。全体のストーリーや構成に注目し、要点とリスクを簡潔かつ明確に、効率的に伝えることが非常に重要です。

シズベルでのご自身の役割において、訴訟や対外的な業務と、社内での取り組みの割合はどのくらいになると見ていますか。

顧問弁護士としての私の職務は、社内と対外の業務でほぼ半々に分かれており、状況に応じて若干の変動があります。特許関連の問題は確かに重要な要素ですが、顧問弁護士としての私の役割は、税務、雇用、不動産まで幅広い法務分野にわたり、それらの分野で外部弁護士を監督することも含まれます。

シズベルでは、ライセンス業務をグローバルな視点から捉えています。それは、実施者が世界中で効率的に事業を展開できるよう、技術へのアクセスを提供するという当社の包括的な目標に基づくものです。今日のグローバルに事業を展開する製品企業に適したライセンスソリューションを提供するには、常に国際的な視点を持ち続けることが不可欠です。

訴訟は常に最後の手段であり、シズベルや標準必須特許(SEP)に関して言えば、すべての関係者が誠実な交渉を行っていれば、本来は不要な手続きであるべきです。

私の主な関心は、社内の法務管理に積極的に関与し、リスクを軽減し、組織全体での一貫性を確保するためのプロセスや手続きを導入することです。大手法律事務所の出身で、プロセス重視の性格である私は、さらに効率的なワークフローやベストプラクティスを導入することを目指しています。これらは社内プロセスではありますが、業務効率を高めることで、最終的にはシズベルがより合理的かつ効果的なライセンスサービスを提供できるようになり、外部パートナーやステークホルダーにも利益をもたらします。

クイックファイア質問…

いつも週末はどのように過ごしていますか?

子どもたちの興味に導かれて出かけつつ、途中で地元のカフェに立ち寄ってアメリカーノを 1、2 杯楽しんでいます。

シカゴで 1 日自由な時間がある人におすすめの観光・体験・グルメは?

シカゴには素晴らしい建築、美術館、公園、グルメ、スポーツチームがあり、特に夏に訪れれば、1 日を満喫できる魅力的な体験が数多く揃っています。なかでも外せないのは、川沿いの散歩、リグレー・フィールドでの野球観戦、フルトンマーケットでのディナー、そして夜はブルースクラブで締めくくることです。

休暇中によく行く場所はありますか?

私にとっての癒やしの場所は、トレイルでの静けさと地元のアクティビティへのアクセスの良さが絶妙に調和した山のリトリートです。

これまでで最も印象に残っているライブパフォーマンスは何ですか?

記憶に深く刻まれているのは、1994 年のワールドカップで、ドイツとスペインという二大強豪の対決を観るために、シカゴの象徴的なソルジャー・フィールドへ向かったときのことです。

好きなテレビドラマは何ですか?

『となりのサインフェルド』の再放送をつい見てしまい、なかなかやめられません。

これまでに受けた最高の仕事上のアドバイスは何ですか?

行く価値のある場所に近道はない、という言葉です。

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