企業が急速に変化するテクノロジーに遅れをとらないようにするには
イタリア・トリノを拠点とする企業との最新プロジェクトで、技術力を社会的イノベーションに変えるシズベルの取り組みに注目が集まる
文責:Alessandra Mosca、Enrique Valido
Sisvel Tech は最近、Social Innovation Monitor(SIM)主催のイベントに参加しました。これは、持続可能性、オープンイノベーション、企業福祉の共通部分を見出すためのトリノ工科大学のプロジェクトです。今年のテーマ「オープンイノベーションと持続可能性:福利厚生と人事管理のベストプラクティス」では、企業が新たな知的財産傾向や技術変革を先取りするうえで従業員学習戦略がどれほど役立つものなのかを、シズベルのプラットフォームを用いて地元企業に考えてもらいました。
SIM プロジェクトのコアパートナーであるシズベルは、企業に対して、テクノロジーの新たな変化を捉え、それを活用するために必要なスキルを従業員に備えさせるにはどうしたら良いかイメージしてみるよう指南しました。参加者は、段階的にスケールアップし、知的財産を主体としたインテリジェンスツールで強化を図ることができるトレーニング計画を考案するよう指示されました。
このチャレンジは、シズベル独自の継続的な学習文化をアピールすることを目的の一つとして企画されました。十分な研修と開発の機会を提供することで、私たちはイタリアを拠点とする技術人材のプールを構築し、特許ライセンス管理者の中でも類い稀な存在となっています。
また、シズベルが社会イノベーションに注力し、特にトリノ周辺のテクノロジーとスタートアップのエコシステムにおいて、これらの価値観を共有している点も 強調されています。
チャレンジ
シズベルの事業は、最先端技術を常に追求し、長期的な視点で研究開発投資を行う企業に利益をもたらすことに重点を置いています。Sisvel Tech は、特許取得や標準化への貢献に直接関与していない企業であっても、知的財産と技術動向の監視が間接的なビジネス価値を生み出す可能性があることを身をもって学びました。
優秀な人材は、あらゆる革新的な企業の中核を成しています。研修と開発の機会は、テクノロジー企業が人材獲得を競う重要な分野です。シズベルは、従業員がそれぞれの職務で優れた成果を上げられるよう、知的財産をはじめとする技術分野の専門研修を提供しています。また、従業員の支援として、Coursera などのプラットフォームでは、自分で選択したオンラインコースを受講することができます。
シズベルはこれらの分野での経験を、チャレンジに参加した企業と共有しました。これらの価値と、技術予測や従業員のスキルアップに重点を置いた人事戦略を融合するソリューションが提案され、私たちは大変感銘を受けました。
Sisvel Tech の Alessandra Mosca が課題を提示
革新的なソリューションの提案
このチャレンジを通して多くの興味深いアイデアが生まれました。ここではそのいくつかをご紹介します。
スタートアップスタジオ「12Venture」と EdTech 企業「RadicalHR」は、「Tech Trend Observatory(技術 動向の観測所)」のコンセプトを発表しました。このソリューションでは、トレンドのモニタリング、イノベーションマインドセットの啓発、ネットワーク構築機会の提供に焦点を当てたナレッジハブの構築が重視されていました。詳細な実施計画には、技術エコシステム内で組織の知名度を高めるためのイベント開催、ノウハウの交換や技術開発に関する議論のための社内ワークショップの開催、従業員に継続的なトレーニングを提供する「オンデマンドアカデミー」の導入が盛り込まれていました。このようなプロジェクトであれば、同社は主要な技術動向のレポートなどの公開資料を作成できるようになり、ブランドを構築し、パートナーを集める機会をさらに増やすことができます。
本職であり管理トレーニングのスペシャリストでもある Digit'Ed は、「Corporate Academy(コーポレートアカデミー)」のコンセプトを提案しました。計画は、既存のコンピテンシーをマッピングして、利害関係者と緊密に連携してトレーニングのニーズを特定することから始まりました。。その結果、企業風土や価値観の浸透、リーダーシップスキルの教育、従業員のチェンジマネジメント能力向上など、基礎研修だけにとどまらない、より高いレベルの目標を目指した従業員学習システムとなりました。この提案を見たとき、企業内教育とは知識のギャップを埋める以上のものでなければならないことを改めて思い起こされました。
Djungle Studio は、ベンチャー的なアイデアを迅速かつ反復的に試行する「スタートアップファクトリー」です。目標は、スタートアップを、市場よりも早く「潰す」ことです。そうする ことで、最も有望なアイデアやプロジェクトだけに集中することができます。この方法論に基づき、チームは知的財産や技術トレンドの調査から従業員のトレーニングに至るまで、ワークフロー全体を分析するシステムを提案しました。「発見」のステージでは、従業員のトレーニングや技術モニタリングについて、社内の既存の慣行から中核的な問題を特定します。その後、「検証」のステージに移ります。一連の反復テストで構成されるステージとなり、最も効果的なソリューションを見つけることができます。新しいアイデアを大胆かつ迅速に試す力が重視される厳しいアプローチとなります。
テクノロジーの職場環境を再定義する
参加した Sisvel Tech チームにとって、このチャレンジは、トリノのスタートアップコミュニティと関わり、ソーシャルイノベーションに関する地域イニシアチブに参加することの価値を改めて認識させるものでした。イノベーションを推進するには、特定の分野の技術的な詳細を理解するだけでなく、人材とアイデアが活気づく環境を整備する必要があります。チームはこの課題を通して、シズベルを技術人材の宝庫として、そして IP の知見におけるリーダーとしての地位を強化するための新たなアイデアを数多く得ました。
Alessandra Mosca は Sisvel Tech の研究開発エンジニアで、Enrique Valido は Sisvel Tech の特許エンジニアです

