パテントプールの利点 – ライセンサーの視点

カテゴリ
ライセンスに関する見解
日付
2024年11月13日

あらゆる規模の特許ライセンス部門の力を強化

このシリーズの パート I では、パテントプールがカバーする標準化された技術の実施者にもたらす多大なメリットについて説明しました。

次は、ライセンサー側に目を向け、特許権者がパテントプールを活用して独自のライセンス供与の取り組みを補完することで利益を得る多様な方法について説明します。

コスト効率の高い取引

パテントプールの最も基本的な利点は、集約を通じて 取引コストを削減 できることです。特定の技術を中心にプールを形成することで、特許権者の集団がライセンシングの費用を分担し、多くの実施者とのほぼ重複する交渉契約を数百から数千も削減できます。

ライセンサーから見ると、プールは、特定の市場に重点を置いた アウトソーシングされたライセンスチーム のような役割をします。この有能なチームに契約をまかせることで、社内の部門は最も重要な二社間関係と戦略的優先事項に集中できるようになります。

このメリットは、標準化された技術が増えるにつれて、ますます重要になってきています。ライセンスの重心は、一握りの大手ハイテク企業を中心とする市場から、何千もの小規模または中規模の実施者を含む「ロングテール」を持つ市場へと移行しています。大企業であっても、これらの市場に効果的に対処するための社内リソースが不足している場合があります。

しかし多くの特許権者、特に 中小企業、学術機関、研究機関 は、実質的に社内にライセンスリソースをまったく持っていません。プールライセンスの選択は、このような組織が研究を継続するためにロイヤリティ収入で資金を調達できる数少ない実行可能な方法の 1 つです。したがって、市場にプールが存在することで、小規模でミッション主導型の組織が世界標準の設定において引き続き参加できるようになります。

より魅力的な価値

パテントプールには、それを構成する特許の合計以上の価値があります。ポートフォリオの集約を通じて、特許権者は潜在的なライセンシーにはるかに魅力的な価値提案を提示し、全体的なビジネス機会を拡大することができます。

ライセンシーは、プールが適切に機能するという 安心感 を求めています。二社間取引では、プールが提供できるものと同等のリスク許容度を特許権者が提供できることはほとんどないでしょう。ある技術にとって重要な特許が多数プールに集約されていれば、それはリスクを重視する実施者側の社内法務部門にとって魅力的なオプションになります。

多くの場合、プールは 技術の推進 においても重要な役割を果たします。プールは新興産業や時には混沌とした産業に秩序を生み出します。テクノロジーが新しい場合や競合する代替手段が存在するとき、導入コストの不確実性により投資が著しく制限される可能性があります。プールの特許とその料率が透明であれば、複数の市場参加者によって検証されたベンチマークを作成することで、その確実性が提供されます。これにより、新規参入企業は、新技術に関するビジネスケースを構築することができ、ロイヤリティ収入を増やすだけでなく、関連する製品やサービスの販売を増やすことができる市場のダイナミズムを生み出します。

プールに含めることで、ライセンサーの IP に対する 外部検証 も提供されます。シズベルのパテントプールは、独立した第三者の必須性評価を受け、そのライセンスがライセンシーにとって本当に必要なものであることを保証しています。プールは、実施者が特定の技術に関連する特許の状況を可視化し、各特許権者が同業者の中でどの位置にいるかを示します。

組織に蓄積された知識と専門家による管理

パテントプールに参加するということは、プール管理者の 組織に蓄積された知識 の支えを得てライセンス作業をサポートすることを意味します。

シズベルは 40 年以上事業を営んでいます。その間、数十億ユーロに相当する数千のライセンス取引を幅広い取引先と行い、さらなる研究と新製品のイノベーションを促進してきました。この経験から得られる人脈、市場に関する専門知識、評価に役立つ勘は、成功するライセンスプログラムを構築するための基礎となっています。

パテントプールは、特定の技術分野や業種に特価しており、一般的な IP 部門では提供できないレベルの 専門性 を実現しています。シズベルプログラムの運営担当者は、商業的、技術的、特許の状況の観点から市場を非常によく理解しています。

また、シズベルには、ライセンスする標準化された技術の専門家で構成されている専任の テクニカルチーム があるため、ライセンシーとの技術的な議論をタイムリーに行えます。社内チームに依存している特許権者には、このような対応はできません。

さらにシズベルには、 管理 をはじめ、法律、契約と訴訟、税務と会計、政策と政府関係、マーケティングとコミュニケーションのあらゆる側面を含む、他の多くの重要な分野の専門家も揃っています。さらに、欧州、米国、アジアに拠点があり、各地域に関する十分な専門知識を備えています。

リスクが保護されている安定したリターン

プールが市場で受け入れられるようになると、 安定したロイヤリティが繰り返し獲得できる 見通しが二社間のライセンスプログラムよりも高くなります。ライセンシーは、プールがすでにほぼ最高の条件で提供されていることを理解しているため、プール取引の更新が再交渉や訴訟に発展する可能性は、二社間の更新と比較してはるかに低くなります。

プールは主にロイヤルティ収入から管理費を差し引くことで収益を得ているため、特許権者が財務リスクを 負うことはありません。プログラム創設にかかる初期費用と日々のライセンス運用費用はプールが負担するので、プログラムが失敗した場合でも特許権者はリスクから保護されます。

一部の特許権者にとっては、プールに参加することで、ライセンス交渉に左右されずに実施者企業とビジネスについてディスカッションを行うことができます。

重要なのは、プール参加は二社間ライセンスの可能性を閉ざすものではない点です。専門のライセンス部門を持つ企業にとって、これは単に 代替手段となります。 つまり、実施者がポートフォリオについて学び、ライセンスを取得するためのもう一つの方法を提供します。特許権者は、総合的なライセンス戦略の一環として、二社間ライセンスを追求することが推奨されています。

これは、パテントプールの利点に関する 3 部構成のシリーズの第 2 弾です。他のパートに移動するには、下をクリックしてください。

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