シズベル初の CIPO

カテゴリ
ライセンスに関する見解
日付
2026年2月03日

Dolby と Via Licensing での輝かしいキャリアを経て、2026 年初頭、Heath Hoglund はシズベルに入社し、Heath にとってもシズベルにとっても新たな役職を担うことになりました。Joff Wild による独占インタビューの中で Heath は、今回の移籍の理由と今後への大きな期待を語っています。

2026 年初頭にシズベル初の知的財産最高責任者(CIPO)に就任した Hoglund は、現在バルセロナオフィスに滞在しています。「象徴的な高層ビルの最上階にあって、海や街の素晴らしい景色を一望できます。ガウディのサグラダ・ファミリア大聖堂も見えて、自分のデスクから、大聖堂の工事の進み具合を監視できるのです」とミネソタ州出身の彼は嬉しそうに語りました。

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カタルーニャの首都は彼に好印象を与えたようです。「素晴らしい都市ですね」と Hoglund は語ります。ただし、今回の滞在で彼の頭の大半を占めているのは仕事のことです。「どんなものでも新しい仕事というのは早く覚えられるものです。今はシズベルのプログラムに没頭しています」と話します。

その 1 つが、新たに立ち上がった Wi-Fi マルチモードプールです。Hoglund はこのプールを高く評価しています。「立ち上げのタイミングに立ち会えたのは幸運でした。見ていて感動しました」プログラムを成功させる要素がすべて揃っている、と彼は続けます。「私は長い間、多世代特許プールを強く支持してきました。技術を導入するライセンシーにとってはロイヤリティに対する信頼を提供でき、ライセンサーには長期的な収益化の道筋を示すことができる。持続可能なエコシステムを構築する上で最も優れた仕組みだと思います」

Hoglund は Dolby で知的財産・規格担当副社長を務め、その後に Via Licensing で社長として活躍した輝かしいキャリアを携えて 1 月 7 日にシズベルに入社しました。この両社において、Hoglund は業界をリードするライセンスプログラムを構築し、世界的な評価を確立しています。本人は、こうしたキャリアを「良い旅路でした」と控えめに表現しながらも、次のステージに進むときが来たのだと語ります。「私はずっと、自分のキャリアは自身を別のところへ連れて行くものだと思っていました。このビジネスの起業家的な側面が楽しくて、これまでの役職に付随する管理者的な面よりもそうした部分にもっと関わりたいと思うようになったのです」

シズベルの差別化要因

なぜ Hoglund がシズベルに魅力を感じたか ― その理由は、「真に独立した会社であり、チャンスが訪れたなら挑戦できる自由と柔軟性があり、そして何より、それを成功させた実績があること」だと言います。これこそがシズベルの持つ強みだと言えるでしょう。

この強みのカギの 1 つは「人」にあります。CEO の Mattia Fogliacco について Hoglund はこう語ります。「Mattia を知っている人なら、彼がいかに一緒に働きやすい人物かがわかるでしょう。シズベルの AV1 および VP9 プールの設立時に、一緒に仕事をした経験があります。時には困難なこともあり、すべてにおいて意見が一致するわけではありませんでしたが、個人的なレベルでは常に前向きで建設的でした」

また、ほかのメンバーも印象深い存在だと付け加えます。「Jukka Nihtilä(最高事業開発責任者)とは、彼が Nokia に在籍していた頃から長年親交があります。Nick Webb(ライセンス部門責任者)と David Muus(プログラム部門責任者)は、ともに世界的に確固たる実績を築いています。こうした人たちの専門知識と素晴らしいチームを頼りにできることに、心から感謝しています。入社してわずか数週間ですが、本当にモチベーションが上がるような意欲と知識レベルを目の当たりにしました」

さらに、Sisvel Tech も大きな強みです。「業界でもユニークな存在であり、今後も頻繁に頼ることになるはずのリソースです」と、Hoglund は言います。「必要な時に関連技術を深く理解できる環境が用意されているのは大きなメリットです」

優先事項

Hoglund は、自身が CIPO として何をもたらすのかと尋ねると、複数のスキルの組み合わせを挙げました。「第一に、弁護士として実務に携わってきた私は、出願、取引、訴訟の背後にある仕組みを深く理解しています。また、チームを構築し、管理することにも精通しています。さらに、ライセンス交渉や世界有数の大企業との契約締結の実践的な経験もあります」

優先事項という点では、Hogland の主な目標の 1 つは、シズベルが最大限の成果をだせるよう万全の体制を確実に整えることです。「私たちは、チャンスをつかみ迅速に行動することに長けています。それは変わらないでしょう。しかし、私が常に重視してきたのは、定期的に利益が生まれる仕組みです。一度限りの取引は、繰り返すことができないので、あまり好ましくありません。しかし Wi-Fi のような技術は、その逆です。9 世代、10 世代、11 世代と、何世代にもわたり、持続可能な成功が約束されます」

プールの位置付けを正確に把握するのは難しいことですが、同時に非常に興味深いことです。「プログラムの構築で最も醍醐味を感じることの 1 つは、まったく異なる利害を持つ企業と協調し、共通の解決策を見出すための創造性です」と Hoglund は語ります。「人の話を聞き、理解し、問題を解決するプロセスは、知的な刺激となります」

Hoglund はそのキャリアの中で、市場全体にわたる幅広い人脈を築いてきました。彼はこれから、多くの旧知の人たちと再会することになりそうです。「長年にわたって交流のあった多くの特許権者と一緒に仕事ができることを心待ちにしています。彼らとその事業をサポートし、更なる研究開発への投資を後押しする新しい方法を見つけたいと考えています」

シズベルは 40 年以上にわたって事業を展開しているため、業界最高水準のプールの創設をサポートする高度なスキルとシステム基盤が揃っています。さらに、ライセンシーのニーズを無視し開発されたプログラムは、好ましい発展を遂げる可能性が大幅に低いという理解に基づき運営されています。

Hoglund は次のように力説します。「自分が携わっている市場の微妙な動きを理解し、その声に耳を傾ける必要があります。潜在的なライセンシーに、自分たちが提供するサービスについて押し付けるのではなく、ライセンシーのニーズを聞くこと。プログラムの運用について自分の期待に固執して市場に出ると、すぐに摩擦が生じます。ある程度の柔軟性が常に必要です」

成功に向けた構築

Hoglund は、プールの成功を支える基盤として、次の 4 つの重要な要素を挙げています。すなわち、そのプールの対象特許が関連する特許スタックの相当な割合をカバーしていること、必要に応じて権利行使する覚悟のあるライセンサーが関与していること、プログラムの管理とライセンス供与を担う質の高いチームの存在、そして譲れない要素として、適切に組織化された柔軟性のあるバックオフィス業務です。

シズベルは、これらすべての点で理想的な立場にあると Hoglund は考えます。さらに、独自の利点も有しているといいます。「私の知る限り、Sisvel Tech のようなリソースを持つパテントプール管理者は他にありません。加えて、40 年以上にわたってシズベルが培ってきた経験や専門知識の幅の広さがあります。シズベルのチームは有能で責任感が強く、企業トップは非常に強力なリーダーシップを発揮しています。こうしたことが大きな違いを生むのです」

成功を確実に持続させるためには、将来を見通すことも重要です。Hoglund は、この文脈でしばしば話題に上るのが AI だと指摘します。AI は、パテントプールや、さらに全体的には特許ライセンスに大きな影響を与えるでしょう。重要なのはその内容を見極めることです。「この技術は、ポートフォリオの全体像や相対的な長所・短所を理解するうえですでに役立っており、この精度はさらに向上するでしょう」と彼は認めています。「これから多くの機会が生まれると確信しています。そして、時間をかけて、どのようなものかを正確に理解したいと考えています」

ただし、プールの基本的な考え方が大きく変わる可能性は低いと、Hoglund は考えています。「やはり、コネクテッドデバイス間の相互運用性を保証する標準化されたインターフェイスの必要性が、プールの根幹です。今後もこうした標準化の増加に伴いプールを開発する機会はさらに拡大するでしょう」

技術分野だけでなく、参加企業の数やその地理的範囲も大幅に拡大しています。「シズベルの MP3 や最初期の MPEG LA など、初期のプールを見ると、関与しているのは小規模な企業グループにすぎませんでした」と Hoglund は振り返ります。「しかし今では、規格の策定に参加する事業体の数が格段に増え、その地理的範囲も大幅に広がっています。私たちは、技術開発と消費の両方が世界の新しい地域に拡大していくのを目の当たりにしているのです」

これらを踏まえ、Hoglund は楽観的な見通しを語ります。「シズベルには明るい未来があります。成功するパテントプールを構築する機会が増えることでしょう。人材と技術への投資が成功への原動力となるでしょう。私はそれを実現できると確信しています。だからこそ、私はここにいるのです」

Joff Wild はシズベルの最高コミュニケーション責任者です

一問一答

バルセロナで最も楽しいと感じることは何ですか。

料理が最高です。遅い夕食にはまだ慣れませんが。

好きな料理は何ですか。

インド料理ですが、バルセロナではまだ食べていません。

どのスポーツチームを応援していますか。

ミネソタ・バイキングスとサンフランシスコ・49ers(アメリカンフットボール)。スーパーボウルが楽しみです。野球ではミネソタ・ツインズとサンフランシスコ・ジャイアンツを応援していますが、野球はあまりフォローしていません。真ん中の息子は陸上選手で、一番下の息子はサッカーとラグビーをしているので、それらのスポーツも楽しんでいます。

好きなテレビドラマは何ですか。

今は「Jet Lag」のシーズン 16(YouTube と Nebula で視聴可能)を見ていて、来月は「Drive to Survive」(Netflix)のシーズン 8 が公開されたら見ようと思っています。「The Office」のような古典的なコメディも好きです。昔からずっと好きなのは「Jury Duty」(Netflix)で、笑いすぎて涙が出ました。

18 歳の頃の Heath Hoglund にアドバイスをするとしたら、どのような言葉をかけますか。

後悔したことはありません。だから、こう言います。「後ろではなく、前を向こう!」

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