シズベルから欧州委員会へのメッセージ:「私たちの扉は常に開かれています – 対話しましょう」
シズベルの社長兼 CEO、Mattia Fogliacco は「シズベルは、40 年以上にわたる標準必須特許(SEP)市場での知識と公正なライセンスソリューション創出の経験を、ブリュッセルの関係者と共有する準備ができています。」と述べ、「私たちをリソースとしてぜひ活用してほしい」と呼びかけています。
先週、欧州議会議員(MEP)は、標準必須特許(SEP)規制案の審議再開を迫る目的で欧州委員会に対する法的措置を開始するかどうかの投票を実施し、僅差で賛成票が上回りました。この法案は本年初めに撤回されていました。規制の最終形態を決定するためのトリローグ(欧州委員会、欧州議会、欧州理事会による 3 者協議)プロセスの開始を可能にする共通の立場に EU 加盟国の代表者で構成される欧州理事会が達する現実的な見通しがないと、欧州委員会が判断したためです。
長くかかる見通し
個々の欧州議会議員が今回の採決で規制自体に対する考えから投票したのか、それとも議会と欧州委員会の立法上の関係に対する懸念の広がりから投票したのかは不明ですが、そのことは本質的には重要ではありません。重要なのは、私たちが現在、長期間を要する法的手続きの出発点に立っているということです。今後、この件は欧州司法裁判所(CJEU)で争われることになり、CJEU は審理内容を検討したうえで判断を下すことに なります。もし、欧州議会に有利な判断となれば、SEP 規制は再審議となる可能性があります。その後、トリローグが開始され、最終版が合意され実施されるには、欧州理事会内での合意形成が必要となります。
こうした一連のプロセスが今後 5 年以内に実現する可能性は極めて低いと考えられます。したがって、最良のシナリオでも、この規制が施行されるのは 2030 年代初頭になるでしょう。その間に、SEP の環境は現在とはまったく異なる様相を呈しているかもしれません。実際、2023 年 4 月の規制案の提示以降、SEP はすでに進化しています。こうした進化は、シズベルのような企業が開発した複数の新しいビジネスモデルの登場に加え、欧州やその他の地域で下された裁判所の決定の影響もあります。
したがって、仮にこの規制が復活したとしても、それは”時代遅れの状態”からスタートすることになるでしょう。もはや存在しない市場向けに設計され、業界主導のライセンスソリューションがすでに解決済みの懸念に対処しようとすることになるからです。こうした状況から、イノベーションに基づく最先端の経済を運営するためには、これよりも優れた方法があると結論付ける向きがあっても不思議ではありません。
話し合いが大切
シズベルは、SEP の透明性を高め、取引コストを削減し、FRAND 条件でのライセンス契約を促進するという規制の当初の目的に賛同しています。こうした点はまさにシズベルの活動のすべてを支える基本理念でもあります。しかし、私たちが SEP 規制に反対し、その撤回を歓迎したことは周知の事実です。規制案がこれらの目的を前進させるものではないと強く感じていたためです。むしろ、規制案はコネクティビティの研究開発と規格設定における欧州のグローバルリーダーシップを脅かし、イノベータを新しい煩雑な官僚主義で封じ込め、さらに欧州以外の大手の技術導入企業に利益をもたらすために欧州の中小企業に追加コストを課す可能性がありました。
規制案が撤回された際、欧州委員会は「別の提案を提出すべきか、あるいは別のアプローチを選択すべきか検討する」と述べました。このことを踏まえ、シズベルは、SEP のライセンスを可能な限り透明かつ効率的にする方法を議論するために、当局に対し常に対話の扉を開けていると、極めて明確に表明してきました。その姿勢は今も変わりません。
シズベルが運営する透明性の高いパテントプールは、最も高度な基準(技術移転一括適用免除に関する規則および最近の改正案で欧州委員会自身が定めたもの)に準拠しており、これらの目標を達成するうえで重要な役割を果たすことができると固く信じています。さらに、IoT 分野の中小企業向け WIPO 調停誓約など、最近の取り組みへのシズベルの関与について説明する用意があり、また、市場の確実性をさらに高めるための当社の意欲的な計画の詳細についても共有したいと考えています。
SEP 規制案が今後どうなるにせよ、欧州委員会と欧州議会に対するシズベルのメッセージはシンプルです。対話こそが重要です。欧州の技術競争力を維持するためには、標準の開発とその実装の両方に対して投資が必要です。したがって、効果的な SEP 政策を策定するためには、市場のあらゆる関係者に平等な発言の機会を与え、どのような法案が提示されても自分たちの懸念が反映されていると感じてもらえることが不可欠です。
シズベルは欧州最大のパテントプール事業者であり、ライセンサーとライセンシー双方のニーズのバランスが取れた SEP ライセンスの課題に対するソリューションを、40 年以上にわたり構築してきました。だからこそ私たちのプログラムが成功しているのです。このレベルの実践的知見とインサイトを持つ企業は、特に欧州では多くありません。
欧州委員会、欧州議会、欧州理事会、その他の欧州の政策立案者の皆様には、ぜひシズベルをリソースとして活用し、どんな質問でも投げかけていただくことを推奨いたします。すべての誠実な利害関係者が求める、バランスの取れた欧州の SEP ライセンスフレームワークを構築するうえで、シズベルは自らの役割を果たす用意があります。必要なのは、メールか電話をいただくだけです。さあ、共に前へ進みましょう。


