ミュンヘン裁判所がシズベルの Wi-Fi 料率を支持 / Nokia が 15 億ユーロのライセンス契約を獲得 / Ericsson が Transsion に対する訴訟攻勢を拡大 / 標準必須特許権者への警鐘 / ほか多数
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先週、ミュンヘン地方裁判所(裁判長:Oliver Schön、Katalin Tözsér、Florian Schweyer)は、Wi-Fi 6 の特許侵害を巡るWirus 対 Asus 訴訟の判決を言い渡しました。シズベル Wi-Fi マルチモードプールに参加している韓国の研究開発企業が仮差止命令を獲得したことはすでに知られていましたが、今回の最終判決により、シズベルプールライセンスと Wilus ポートフォリオライセンスの両方に関し、そのライセンス提示が公正、合理的、非差別的(FRAND)であると裁判所が判断したことが明らかになりました。
一定の担保金を支払えば、Wilus は差止命令を執行することが可能となります。ドイツの特許ニュースおよび分析プラットフォームである Juve の報告によると、その対象となるのは「ドイツで販売される特定の Wi-Fi 6 対応デバイス」に及び、具体的には Zenfone 11 Ultra スマートフォン、ASUS Zenbook S 13、ASUS Chromebox 4 mini PC、ASUS AiO E3(E3402)オールインワン PC が含まれます。
ミュ ンヘン地方裁判所は欧州で最も特許裁判の件数が多い裁判所であり、高い評価を受けている法廷です。今回の判決は、新しい Wi-Fi マルチモードプログラムが開始されてからわずか 1 週間余りでシズベルプールと Wilus ポートフォリオライセンスの正当性を強く裏付けるものとなりました。
このほか、Nokia は年次決算を発表し、ライセンス事業が好調であったことが明らかになりました。一方、Ericsson は南アフリカ、タイ、ベトナム、フィリピンにおいても、中国のモバイルデバイスメーカーである Transsion を提訴し、同社に対するグローバルな訴訟キャンペーンを強化しました。また、欧州の SEP 保有者に対して、IAM が次のような警告を発しました。「いくつかの訴訟で勝訴したとしても、油断は禁物です。さらなる難題が間近に迫っています。」
以下に紹介する記事は、内容に賛同しているためではなく、指摘する価値がある注目すべき情報と思われるため取り上げていることをご了承ください。
マーケット
Nokia は、2025 年通年の年間ロイヤリティランレートが約 14 億ユーロに達する見込みであると発表しました。ライセンス収益は 15 億ユーロ、営業利益は約 11 億ユーロとなっています。詳細はこちら(LinkedIn Patrik Hammarén)。IAM も参照🔒
Dolby Laboratories は、2026 年には 15% の増収を見込んでおり、その要因の 1 つとして Access Advance ビデオ配信パテントプールにおけるライセンサーとしての参加を挙げています。詳細はこちら(IAM) 🔒
Meta は、Access Advance の特許権者 2 社(ETRI および Philips)からの、UPC およびドイツでの新たな訴訟請求に直面しています。詳細はこちら(ip fray)
法務関連
ミュンヘン地方裁判所は、シズベルプールライセンスと Wilus ポートフォリオライセンスの両方について、Asus に提示された申し出は FRAND に準拠していると判断しました。詳細はこちら(Juve)
Ericsson は、Transsion に対するグローバルな特許行使キャンペーンを、南アフリカ、タイ、ベトナム、フィリピンにまで拡大しました。詳細は こちら(ipfray)。IAM も参照🔒
SEP 保有者である VoiceAge は、ドイツ連邦司法裁判所における独占禁止法上の控訴審で HMD Global に勝訴しました。同裁判所は CJEU への付託も却下しました。詳細はこちら(MLex) 🔒
昨年 7 月、自動車メーカーの Geely が杭州中級人民法院に対し、Nokia のセルラー SEP に関するグローバル FRAND 料率を決定するよう求めていたことが明らかになりました。詳細はこちら(IAM) 🔒
UPC 控訴裁判所は、比較可能なライセンス契約へのアクセスに関する判決を下しました。詳細はこちら(ip fray)
政策と意見
この 1 年、SEP 保有者は欧州で重要な勝利を収めてきましたが、その先にはさらなる戦いが待ち受けています。詳細はこちら(IAM) 🔒
WIPO は、検証済みの標準必須特許データを PATENTSCOPE リソースのために提供することで最新の透明性向上の取り組みを支えている最初のパテントプール管理者が、シズベルであると発表しました。詳細はこちら(WIPO)
欧州委員会は、「知的財産権の執行に関する指令の適用に関するフォローアップ調査」を発表しました。詳細はこちら(欧州委員会)
戦略と分析
通常、Ericsson は景気循環型の通信機器メーカーと見られていますが、その財務状況からは異なるストーリーが読み取れます。詳細はこちら(Jim Harlan LinkedIn)
Dolby は、主にライセンス主導のビジネスモデルを展開しており、その収益の持続性や資本効率は一般的なハードウェアまたはサービス指向のテクノロジー企業とは大きく異なります。詳細はこちら(Jim Harlan LinkedIn)
LexisNexis は、5G セルラ ー分野における標準必須特許権者トップ 50 の最新ランキングを発表しました。詳細はこちら(LexisNexis)。MLex も参照🔒
統一特許裁判所(UPC)では、迅速な意思決定を求める場合はハーグ支部とされている一方、仮差止命令の決定率が最も高いのはミュンヘン支部とされています。詳細はこちら(Clarivate)
「非正規」の出願に対する審査強化を背景に、中国国家知識産権局による特許付与は 2025 年に 15% 減少しました。詳細はこちら(中国知的財産法の最新情報)
