ドイツで Lenovo に差し止め命令、統一特許裁判所が初の SEP 判断、Ericsson の 1% の 5G スマホ向けロイヤリティ料率が明らかに、Orange がシズベルの Wi-Fi 6 プールに参加、など
Sisvel Insights 週刊まとめニュースの最新号へようこそ。この 7 日間で目に留まった SEP の世界に影響するニュース、分析、データポイントをまとめてお届けします
InterDigital と Lenovo の間で続く多国間 FRAND ライセンス紛争において、先週新たな大きな展開がありました。ドイツの裁判所が、Lenovo が交渉中にライセンス取得の意思がない実施者として行動していたと判断し、米国で研究開発とライセンス事業を展開する InterDigital が Lenovo に対する差し止め命令を勝ち取りました。統一特許裁判所はまた、初の標準必須特許に関する判断を下しました。この判断は、Xiaomi とのライセンス契約締結を目指す Panasonic に有利となる可能性があります。
また、Ericsson は連邦巡回控訴裁判所に提出した意見書の中で、スマートフォンメーカーと複数の 5G 標準必須特許ライセンス契約を、1 台当たり最大 $4 に上限を設けた 1% のロイヤリティ料率に基づいて締結したことを明らかにしました。一方、シズベルは、Wi-Fi 6 パテントプールに新たなライセンサーとして Orange が加わったことを歓迎しています。他にも注目すべきニュースが数多くあります。非常に動きの多い 1 週間でした。
以下に紹介する記事は、内容に賛同しているためではなく、指摘する価値がある注目すべき情報と思われるため取り上げていることをご了承ください。
法務関連
ミュンヘン地方裁判所は、InterDigital と Lenovo 間の 4G および 5G の標準必須特許を巡る紛争において、Lenovo が FRAND 原則に則った行動をとっていないライセンス取得の意思がない実施者であると判断し、InterDigital に対して Lenovo への差し止め命令を認めました。 InterDigital - プレスリリース
統一特許裁判所のマンハイム支部は、同裁判所にとって初の標準必須特許(SEP)関連判断を下し、Panasonic が Xiaomi との訴訟において同社の主張を裏付ける根拠として、第三者 2 社とのライセンス契約を提出することを認めました。 統一特許裁判所が初の SEP に関する判断を下す:マンハイム支部がライセンス契約書の提出を命令 ― ip fray
米国特許審判審査委員会(PTAB)は、G+ Communications が Samsung に対して FRAND に関連する訴訟で勝訴した特許のうちの 1 件を無効と判断しました。この訴訟では、Samsung に対して 1 億 4,200 万ドルの損害賠償が命じられていました。 Samsung、1 億 4,200 万ドルの判決に関連する特許を PTAB で無効に ― Law360 (有料記事)
不実施主体の Four Batons Wireless は、同社が Ericsson の関連会社である Telcordia Technologies および Toshiba America Research と共同開発した 4 件の無線通信関連の SEP を侵害したとして、テキサス州東部地区連邦地方裁判所に韓国の Samsung を提訴しました。 不実施主体、Ericsson および Toshiba と共同開発した無線関連特許をめぐり Samsung を提訴。代理人は Susman Godfrey ― ip fray
Dolby Laboratories は、AAC および USAC 規格に関連する SEP 侵害を理由に、インドのスマートフォンメーカー Lava をデリー高等裁判所に提訴しました。両社は 5 年以上にわたりライセンス交渉を行ってきたと報じられています。 Dolby、AAC および USAC に関する SEP でインドのスマートフォンメーカーを提訴 ― IAM(iam-media.com) (有料記事)
最新の統一特許裁判所のデータが公開されました。4 月末までの期間を対象としたこのデータによると、合計 341 件の訴訟が提起され、そのうち 123 件が侵害訴訟であったことが示されています。 Case load of the Court_end April 2024_30.04_TK_edit 2_05_DC_final.pdf (unified-patent-court.org)
マーケット
Orange は、Huawei Technologies、Mediatek、Mitsubishi Electric、Panasonic、Philips、SK Telecom、Wilus に続き、シズベルの Wi-Fi 6 パテントプールにライセンサーとして参加した最新の世界的イノベータとなりました。 シズベル | Orange がシズベルの Wi-Fi 6 パテントプールにライセンサーとして参加
Ericsson は連邦巡回控訴裁判所に提出した書面で、複数のスマートフォンメーカーが同社の 5G 標準必須特許(SEP)に対して、販売価格の 1%(1 台当たり最大 $4)というロイヤリティ料率で合意したことを明らかにしました。ライセンシーの名前は伏せられています。 Ericsson、他のスマホメーカーが同社の 1%(1 台当たり最大 $4)の 5G 標準必須特許(SEP)ロイヤリティを受け入れたと発表 ― ip fray
InterDigital は、第 1 四半期に総収益として 2 億 6,400 万ドルを計上しました。同社のコンシューマーエレクトロニクスおよび IoT プログラムは、Samsung との新たなライセンス契約(デジタルテレビおよびディスプレイモニターを対象)に支えられ、過去最高の四半期業績を記録しました。 InterDigital - プレスリリース
Qualcomm は、第 2 会計四半 期にライセンス収入として 13 億ドルを計上しました。また、同社は当会計年度上半期において、中国の携帯端末 OEM へのチップ販売が 40% 増加しました。 Qualcomm、2024 年度第 2 四半期の業績を発表 | Qualcomm
中国初の拠点を開設してからの 6 ヵ月間で、InterDigital は同国で複数の幹部人材を採用し、研究開発型イノベータとしての認知向上と、無線およびマルチメディア分野におけるライセンス契約の締結を目指しています。 InterDigital、北京オフィスを通じて通信およびビデオコーデック分野での契約促進を目指す ― IAM(iam-media.com) (有料記事)
政策関連
ETSI の新任事務総長である Jan Ellsberger 氏が、IAM のインタビューにおいて、より幅広い技術分野にわたる活動を含む、標準化団体の 6 つの計画を説明しました。また、ETSI と欧州委員会との関係が不安定であるとされる件についても言及しました。 ETSI 新任事務総長の紹介 ― IAM(iam-media.com) (有料記事)
分析とオピニオン
新たな研究により、パテントプールが、申告された標準必須特許(SEP)、要求されたロイヤリティ料率、標 準ライセンス条件に関する公開情報の重要な情報源となっていることが明らかになりました。 シズベル|パテントプールは、標準必須特許(SEP)ライセンスの透明性を高めるうえで極めて重要
Ericsson の CEO である Börje Ekholm 氏は、欧州連合(EU)の独占禁止政策に対する変更を求め、規制への過度な集中が「欧州を無意味な存在に追いやっている」と警鐘を鳴らしました。 Ericsson のトップ、「過度な規制が欧州を無意味な存在に」 ―(ft.com) (有料記事)
過去 15 年間で、米国の特許訴訟における損害賠償の中央値は低下しており、恒久的な差し止めによる救済も 2018 年から 2022 年の間にわずか 36 件しか認められないなど、大幅に減少しています。 2024 年 Marcum 特許訴訟調査(law360news.com)
