Huawei が英国初の原告による暫定ライセンスを獲得 / シズベルの CIPO が今後の展望を語る / USTR に欧州の標準必須特許制度の見直しを要請 / Ericsson のライセンス責任者が好調な 2026 年を予測 / ほか多数
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英国裁判所における標準必須特許訴訟の手法の中で、暫定ライセンスが物議をかもしています。これまで、暫定ライセンスは被告の要請に基づいて付与されるケースが中心で、原告の要請はほとんど無視されてきました。しかし先週、イングランド・ウェールズ高等法院が、TP-Link を被告とする Wi-Fi 6 特許をめぐる紛争のにおいて、原告である Huawei の要請を受け、暫定ライセンスを発行したことで状況が一変しました。
Meade 判事は判決において、両当事者の提示額の標準的な中間点に当たる料率を採用したものの、これが必ずしも最終結果となるとは限らないという見解を述べました。支払額は返還不可の 1,200 万ドルとなり、2008 年まで遡る侵害を対象とします。利息は、米国プライムレートの 1% を加算した額となっています。
また、同判事は統一特許裁判所による暫定ライセンスへの批判を退け、以下のように述べています。
真にグローバルな条件で誠実に交渉を進めている両当事者が、英国またはその他の裁判所によって設定され得る暫定ライセンスに影響を与えるためだけに交渉方針を決めるとは思えません...もっと大きな視野で検討するはずです。ライセンサーが暫定ライセンスに対する英国のアプローチを念頭に、自社のライセンスビジネス全体の料率を規定するなどということは、さらに考えづらいことです。
Huawei と TP-Link は、英国で料率設定に関する本格的な裁判が行われるまで、全世界でのすべての訴訟を一時的に停止します。判決が下されるのは、来年上半期の見込みです。
このほか、Sisvel Insights では、シズベル初の最高知的財産責任者である Heath Hoglund への詳細なインタビューを掲載しました。インタビューの中で、Heath Hoglund はシズベルへの入社理由と今後の計画について語っています。「シズベルには明るい未来があります。成功するパテントプールを構築する機会は今後さらに増えるでしょう。人材と技術への投資がその成功を支えます。私はそれを実現できると確信しています。だからこそ、私はここにいるのです」と氏は述べています。
また、米通商代表部に対して FRAND/SEP 制度に対する懸念を理由に、次回のスペシャル 301 条報告書の対象に EU と英国の両方を含めるよう求める動きが伝えられました。一方で、Ericsson の最高ライセンス責任者が、同社は強力な勢いと成長への明確な道筋をもって 2026 年を迎えると述べています。
以下に紹介する記事は、内容に賛同しているためではなく、指摘する価値がある注目すべき情報と思われるため取り上げていることをご了承 ください。
マーケット
ASUSTek、D-Link、TP-Link、Ubiquiti の各社は、AX Wireless LLC による新たな訴訟キャンペーンにおいて、Wi-Fi 関連の特許侵害で訴えられています。詳細はこちら(ip fray) 🔒
Oracle は、テキサス州西部地区地裁において、ライセンサーである Mobility Workx からの 4G/5G 標準必須特許侵害の申し立ての対象となっています。詳細はこちら(ip fray) 🔒
Avanci は、自社のビデオプログラムのロイヤリティ料率を明らかにするとともに、新たなライセンシーを確保したと発表しました。詳細はこちら(Avanci LinkedIn)
法務関連
Huawei と TP-Link が関与する訴訟において、イングランド・ウェールズ高等法院は、標準必須特許権者およびライセンサーの要請による初の暫定ライセンス料率を設定しました。詳細はこちら(IAM) 🔒。ipfray も参照
ミュンヘン地方裁判所は、シズベルの Wi-Fi プールの下で提供されるロイヤリティ料率を公正、合理的、非差別的(FRAND)と認める判決を下し、同社はこれを歓迎しました。詳細はこちら(Sisvel Newsroom)
ミュンヘン地方裁判所は、HEVC 技術に関する訴訟において、パテントプールのロイヤリティ料率がプール対象特許資産の FRAND 価値をはるかに下回っているとの判決を下しました。詳細はこちら(ip fray) 🔒
Nokia が英国高等法院で Paramount および Warner Bros を相手取った FRAND 裁判は、裁判迅速化命令により、早ければ 10 月にも審理が開始される可能性があります。詳細はこちら(IAM) 🔒
英国高等法院の Richard Meade 判事は、注目の的となっている標準必須特許紛争における統一特許裁判所の判決の範囲をめぐる対立について、Amazon と InterDigital に和解を促しました。詳細はこちら(MLex) 🔒
ブラジルの控訴裁判所は、ZTE からの 5G に関する申し立てに基づき、Samsung に対する差止命令を復活させました。詳細はこちら(ip fray)
政策と意見
世界の知的財産保護状況を評価する次回のスペシャル 301 条報告書において、EU および英国の標準必須特許政策に対処するよう、利害関係者が米国政府に要請しています。詳細はこちら(MLex) 🔒。IAM も参照 🔒
WIPO はジュネーブでイベントを開催し、シズベルのプログラムの有効な特許が PATENTSCOPE プラットフォームに追加されることを明らかにしました。詳細はこちら(シズベル LinkedIn)
欧州委員会は、EU における標準必須特許ライセンスおよび訴訟の規制の進め方について、いくつかの重要な要請を行いました。詳細はこちら(MLex) 🔒
インドの最高裁判所は、インド競争委員会が特許権に関連する行為を調査できるかどうかの問題を審理する予定です。詳細はこちら(MLex) 🔒
戦略と分析
Heath Hoglund は、シズベルの CIPO として自身の優先課題を示すとともに、パテントプールを成功に導く要因に関する見解を共有しました。詳細はこちら(Sisvel Insights)
シズベルのライセンスディレクターである Alex Debski は、標準必須特許権者にとって改善がすすむ米国での環境を最大限に活用するため、標準必須特許権者は重要な慣行の変更を認識する必要があると述べています。詳細はこちら(Sisvel Insights)
Ericsson の知的財産権およびライセンスチームは、強い勢い、戦略への自信、そして継続的な成長のための明確な道筋をもって 2026 年を迎えると、グローバル CLO の Roy Maharaj 氏は述べています。詳細はこちら(Roy Maharaj LinkedIn)
東京高等裁判所が発行した標準必須特許紛争の司法調停に関する新たなガイドラインは、標準必須特許権者および実施者双方にとって効果的なツールとなるように設計されています。詳細はこちら(二又俊文 LinkedIn)
標準必須特許の必須性分析に AI を活用する場合は、慎重なリスク管理が必要です。詳細はこちら(IAM) 🔒
